先日の夕飯時、六十代後半位の男性が尋ねて来られ、掲示板の「疫癘(えきれい)の御文」をコピーして貰えないかと言われた。「コピーは良いですけど、脇にある寺報では駄目ですか?関心をお持ちでしたらそちらの方が、多少ですが意味合いも書かせて頂いてますよ」と申し上げると喜んで持ち帰って下さった。釈迦の言葉に「応病与薬(おうびょうよやく)」とある。人の苦悩に応じて教えを施すというものだ。縁があって目に止まり、何を思い尋ねられ、持ち帰えられたのかは私の考えの及ばぬところであるが、コロナ騒ぎで悶々とした日々の中、少なからず嬉しい出来事であった。人間は暇になるとあまり良い事は考えないというが、よくよく考えてみれば、13年程前にここ安專寺に着任した時は更に暇であった事を思い出す。何歩進んで、何歩下がるのかは解らないが、「耐えるべき時に耐え、攻めるべき時に攻める」棋士の、故 米長邦雄さんの名言が身に染みる。

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